ピーター・ドラッカーの「イノベーション論」がわかる本

秀和システム 2008年3月1日 600円


【本書の主な内容】

第1章イノベーションとは何か

第2章イノベーションの機会を見つける①

第3章イノベーションの機会を見つめる②

第4章イノベーション実現のための戦略

第5章イノベーションを実現するマネジメント体制


 現在の日本は、すでに右肩上がりの成長が終わって久しくなります。しかしそれでも、過去の成功から抜け出せないのか、いまだ長い閉塞感が続いています。このような時代にこそ、イノベーションが強く求められます。
 イノベーションには、一般的な成長が連続的なのに対して、過去とは断絶した非連続的な発展という特徴があります。したがって、右肩上がりを前提とした過去の構造からの脱却を目指す日本にとって、イノベーションは不可欠だと言えます。
 そして、このイノベーションを誰もが実践できるように体系化し、その方法論を明示したのが、実はあの経営の神様ピーター・ドラッカーに他なりません。中でも『イノベーションと企業家精神』(1985年、ダイヤモンド社)は、ドラッカーのイノベーション論を集大成した重要著作です。
 ドラッカーのイノベーション論については、拙著『ピーター・ドラッカーの「事業戦略論」がわかる本』(2006年、秀和システム)で一部ふれたことがあります。一方、本書では、『イノベーションと企業家精神』をベースに、ドラッカーの説くイノベーション論を真正面から捉え、より深く解説するよう心掛けました。本書を通読いただければ、ドラッカーのイノベーション論の全貌を、必ず理解いただけると自負しています。
 なお、本文の各節では、原典の参照先を明記しています。ただし、異なる版が多数出版されているものは、参照先の章・節番号のみ記しました。
 本書が、新たなイノベーションの実現に、少しでも役立つことを願ってやみません。

2008年1月 筆者記す
(「はじめに」より)

【目次】
第1章 イノベーションとは何か (ドラッカーのイノベーション論の基本を理解する)

1-1 ドラッカーのイノベーション論を理解するために
1-2 シュンペーターのイノベーション論
1-3 創造的破壊としてのイノベーション
1-4 ドラッカーのマネジメント論のエッセンス
1-5 企業の目的は「顧客の創造」
1-6 顧客を創造するための機能
1-7 マーケティングとは何か
1-8 イノベーションとは何か
1-9 ドラッカーのイノベーション論の全貌
コラム ドラッカーとシュンペーター

第2章 イノベーションの機会を見付ける1 (業界や市場の内部要因に対する着眼点)

2-1 すでに起こった未来を予期する
2-2 イノベーションのための7つの機会
2-3 予期せぬことに注目せよ
2-4 柳の下にドジョウは2匹いると思え
2-5 予期せぬ成功を目立たせるために
2-6 予期せぬ失敗は不問に付さない
2-7 調和しないものに注目せよ
2-8 ケータイ・ネットはなぜ有料なのか?
2-9 過程に潜むニーズに注目せよ
2-10 フリーアドレスの完成度を高める
2-11 産業と市場の構造変化に注目せよ
2-12 長期滞在型の温泉地が活性化する?
コラム すでに起こった未来としての、昇る中国、落ちる日本

第3章 イノベーションの機会を見付ける2 (業界や市場の外部要因に対する着眼点)

3-1 人口構成の変化に注目せよ
3-2 人口減少・高齢化社会としての日本
3-3 生産性向上の鍵は知識力と世界市場にあり
3-4 認識の変化に注目せよ
3-5 あなたはどっちの寿司がお好き?
3-6 新しい知識に注目せよ
3-7 電気の発見から電球が生まれるまで
3-8 イノベーション実現のための基本姿勢
コラム 男髷、お歯黒、混浴

第4章 イノベーション実現のための戦略 (4つの基本戦略とその活用)

4-1 イノベーション戦略の4類型
4-2 手薄なところを狙うこと
4-3 懐に飛び込む企業家的柔道戦略
4-4 企業家的柔道戦略を提唱する面々
4-5 生態的ニッチを狙うこと
4-6 インターネット企業に見る料金所戦略
4-7 製品や市場の性格を変えること
4-8 価格戦略の基本とバリエーション
4-9 総力かつ迅速であること
4-10 ポーターが指摘する競争の戦略
4-11 イノベーションとブルー・オーシャン戦略
コラム 国や地方自治体のイノベーションを実現するために

第5章 イノベーションを実現するマネジメント体制 (イノベーション推進組織の作り方)

5-1 適切なマネジメントを構築するための基本方針
5-2 体系的廃棄を推進する
5-3 計画的陳腐化には入念な実施を
5-4 新しいことを推進する文化を作る
5-5 イノベーション推進型の部門作り
5-6 適切な評価の枠組みを構築する
5-7 イノベーターは機会志向である

© Akira Nakano pcatwork.com 1999~2011