「明石の天文台は東経135度上にないんじゃないの?」。
知人からこんなことを聞きました。
明石の天文台、正式には明石市立天文科学館をご存じの方は、関西圏の方か、あるいはかなりの天文ファンの方でしょう。
この天文台が有名なのは、日本標準時にあたる東経135度上に建設されているからです。世界標準時はイギリスのグリニッジ天文台を通る子午線が基準になります。そしてここを基準に東西に15度ずれると、それぞれ1時間の増減が発生します。日本の場合、グリニッジ基準で東にあります。また、東経135度だと15度でうまく割り切れます。つまり、東経135度の時間は、世界標準時に9時間加えた時間になるわけです。これが日本標準時として定められています。
というわけで、国内の東経135度の地というのは、日本標準時を示す地であるわけです。そして明石市立天文科学館は、その東経上に立地するわけです。
で、最初の話に戻りましょう。「明石の天文台は東経135度上にないんじゃないの?」。
発言したご本人の話を聞くと、グーグルアースで調べてみると微妙にズレが生じる、ということなんです。
何だか面白そうなので、さっそくグーグルアースを立ち上げて、明石市立天文科学館が位置する「兵庫県明石市人丸町2-6」を入力してみました。おなじみの地球が迫ってくるイメージが画面に広がります。そしてはたと止まった場所をさらに拡大すると、明石市立天文科学館の建物らしきものがはっきり見えます。
注目の東経はというと、確かに知人の指摘通り、微妙にズレがあります。
う〜ん、一見小さな誤差です。これならなんてことないや、と思ってしまいますよね。
ちなみに、同館の北緯は34゜38’57.85です。そこで、北緯が同じで、ぴたり135度の場所にピンを刺します(図3、図4)。場所は、明石市立天文科学館の西側です。そして、グーグルアースの定規機能で、同館からピンを刺した場所まで、直線距離を測ってみました。その距離129.25m(図5)。これだとかなりの誤差があるように思えてきます。
さて、明石市立天文科学館が確かに135度上にあるとすると、グーグルアースにはこの程度の誤差あるということになります。一方、グーグルアースの測定値は正しいとすれば・・・。
真相はどっちなんでしょうね。
