2007-11-2
中国語翻訳本とドラッカーの「予期せぬ成功」

 経営の神様・ピーター・ドラッカーのイノベーション論に、予期せぬ成功に注目せよ、というくだりがあります。予期せぬ成功とは、文字通り、まったく予想していなかった成功を指します。たとえば、新人営業マンが飛び込みセールスで大口顧客を獲得したとしても、通常は「まぐれ」として片付けられます。

 一方、ドラッカーは、こうした予期せぬ成功に着目し、予期せぬ成功が2度、3度と続くよう工夫せよと説きます。というのも、市場環境が変化して、その結果、予期せぬ成功が生まれたとも考えられるからです。仮にこれが正しいとすると、柳の下にドジョウが2匹も3匹もいると考えられるわけです。ドラッカーは、この手法が、イノベーションを起こす上で最も容易な方法だと指摘しました。

 ところで、最近私にも、こうした予期せぬ成功が訪れました。実は以前に秀和システムから出版した『ピーター・ドラッカーの「マネジメント論」がわかる本』、『ピーター・ドラッカーの「事業戦略論」がわかる本』、『ピーター・ドラッカーの「自己実現論」がわかる本』『キムとモボルニュの「ブルー・オーシャン戦略」がわかる本』『マイケル・E・ポーターの「競争の戦略」がわかる本』『トヨタ方式の基本がわかる本』、以上6冊が、この夏にまとめて中国語に翻訳され、台湾の晨星出版から出版されました。

 まさに私にとっては青天の霹靂とも言える出来事でした。そうこうしていると、今度は、以前に朝日新聞社から出版したとある本に対して、韓国の出版社から翻訳のオーダーが舞い込みました。数週間前のことです。

 このように連続して予期せぬ成功が続くと、ドラッカーが指摘するイノベーション論が本当に現実味を帯びてきます。

 これって、私自身もアジア市場を視野に入れよということなんでしょうか。なんだか本当にそんな気がしてきた今日この頃です。

 いずれにしろ、ドラッカーが指摘するように、こうした予期せぬ成功をまぐれとは考えず、そこに何か市場の変化はないのか、予期せぬ成功を続けるための工夫は存在しないのか、こうした点を考えていきたいと思います。


© Akira Nakano pcatwork.com 1999~2011