前のこのブログで、ビートル本のことについて書きました。西尾忠久さん著の「フォルクスワーゲンの広告キャンペーン」(美術出版社)と「企画のお手本」についてです。
そうしたら、予期もしなかったことなんですが、なんと著者ご本人である西尾さんから突然メールをいただきました。いや、やはり世の中広いようで狭いもんです。西尾さん、今後ともご指導のほど、よろしくお願いいたします。なお、西尾さんのブログ「創造と環境」では、ビンテージものビートルとその広告が多数見られます。
ところで、私自身、昔からのビートル・ファンでして、「企画のお手本」を購入したのも、仕事面もさることながら、趣味面も大きく影響してます。
で、掲載した写真ですが、ビートル・ファンならば、これが何か、すぐおわかりになるはずです。実はこれ、私が乗っていたビートルのもので、フロント・フェンダーにある鼻の穴状になってる部分のパーツです。正式にはオーナメント・グリルと呼ぶそうです。
私がビートルに乗っていたのは、大学3回生からの約11年間です。68年式のガンメタのビートルでした。ただ、このビートル、壮絶な最期を遂げておりまして・・・。
ちょうど最初の子供が生まれる年だったと思います。1993年ですね。その夏のことです。私は大阪の自宅から嫁さんの実家がある大津に向かって、名神高速道路を走っていました。大阪と京都の間に山崎というところがあり、そこに大山崎トンネルという長いトンネルがあります。そのトンネルも、もうしばらくで終わりというときに、車内になんだか焦げ臭いにおいが漂ってくる・・・。
「何だろう」と思っているうちにトンネルを抜けると、ますます臭いが強くなる。しまいには、車内が煙ってくるじゃありませんか。
これはいけないと思い、車を路肩に寄せました。そして、車から飛び降りてリア・エンジンのフードを開けると、なんとすでにエンジンルームに火が回っていました。車内には消化器もなく、とにかく一番近くの緊急電話に走り助けを呼ぶのが関の山。しかし、消防車はなかなか来ず、私は何も手をほどこすことができず、燃えていくビートルをただ眺めているだけでした。
忘れもしないのは、火がフロント座席にも回ってしばらくした時です。突然ビートルのクラクションが鳴り出して止まりません。我が愛車最後の雄叫びだったわけなんですが、私は「これって、ジミヘンのギターにそっくりだわ」と感じたことを記憶しています。
そして、高速道路で燃え尽きたビートルの遺品が、このグリルなんです。
追伸
その後、消防車や警察などが来たわけなんですが、燃え残ったビートルは、消防隊が京都南のインターまで運んでくれました。不思議なことに、特にお咎めもありませんでした。しかし、今から思うと、トンネルの中でなかったのが不幸中の幸いでした。
